ルイス・ウェインの映画を観た話

少し前になりますが、職場の方におすすめしていただき「ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコ」という映画を観ました。

猫好き諸氏の皆さまは、とっくに観た方も多いかもしれませんね。

誰もが一度はきっと見たことのあるルイス・ウェインの猫。

擬人化された猫の絵はいまではもう珍しくないですが、ルイス・ウェインは、犬がペットとして大人気だったヴィクトリア朝時代のイギリスで、ねずみを獲るだけの存在だった猫の地位を人気のペットに仕立て上げた「世界初の猫インフルエンサー画家」だったんですね~。

この映画、前半は、ヴィクトリア朝時代の衣装すてき!ちょっと変わった気質の人演じてるカンバーバッジかっこいい!子猫かわいい!!映像おしゃれ!ファンタジックでめちゃくちゃ綺麗!あ~好きだ~~と、とにかく可愛くて面白くて、めちゃくちゃ好みの映画でした。

がっ、後半、というか残りの7割くらい(体感)、彼の身の上に起こることがつらくてつらくて...。


そもそも身分の違う者同士が結婚したくてもできず、無理やり結婚してしまったことで世間から悪い評判を立てられて妹たちが結婚できなくなったあたりで、もう、ヴィクトリア朝の嫌なところ全開なのですが、はじめはむしろ映画的にいい要素に見えてたルイスの「繊細で芸術家気質の一風変わった天才」みたいなところが、唯一の男性として、女だらけの家族を養う荷の重さもあって精神的な異常につながってしまったり、この時代の人たち誰も幸せになれてなさそうで哀しくて、もはや軽率に衣装が可愛いなんて言っていられなくなってしまいます...。


そんな時代に、家族に縛りつけられながらも、たった一度の純愛を胸に、孤独に闘い続けたルイス・ウェインが描いた猫たち。楽しいだけの映画ではなかったけれど、初めて知ることばかりでとても勉強になりました。絵だけでなく、科学やその他のいろんなことにも興味を持ち、多才だったことにもびっくり。ルイス・ウェインの猫の絵を見るときの補助線が増えた気がします。


つらいつらいと言ってしまいましたが、後半もあっと驚く演出などもあるし、映像が本当に綺麗、そしてかわいいネコチャン満載なので、機会がありましたら是非ー!

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